ローディングとは? サブ4達成のために活用したい栄養摂取法と鉄分補給の話
2024.11.18
ローディングとは? サブ4達成のために活用したい栄養摂取法と鉄分補給の話
サブ4という言葉をご存じでしょうか。
サブ4は一人前のマラソンランナーとして認められるための目標ともいわれていて、達成するには、走る練習だけでなく身体づくりのための食事も重要となります。
そこで本記事では、「レース前食」に有効なローディングという栄養摂取法や、「普段の練習食」について詳しく紹介していきます。
ぜひサブ4達成の参考にしてみてください。
■サブ4はマラソンランナーとして目指したい目標
サブ4とは、フルマラソン(42.195km)を4時間以内で走り切ることをいい、マラソンランナーにとってまず目指したい大目標といえます。とはいえ、サブ4はマラソンランナーのうちの上位20%ほどしか達成できないといわれており、簡単には達成できないでしょう。
まずはサブ5(5時間以内)をクリアした後にサブ4に挑戦して、ゆくゆくはサブ3.5(3.5時間以内)、サブ3(3時間以内)……とステップアップしていきたいところです。サブ3に至っては全体の5%未満しか達成できない領域ですので、目指しがいもあることでしょう。
サブ4を目標にした場合、練習ばかりに目がいきがちですが、身体づくりのための食事にも気をつけたいところです。食事については、「レース前食」と「普段の練習食」でわけて考えた方がよいでしょう。
「レース前食」は、ローディングという栄養摂取法の中からマラソンなど持久系の競技に有効な「カーボローディング」と「ウォーターローディング」を紹介します。
「普段の練習食」は、身体づくりの基本となるタンパク質を中心に、パフォーマンスアップには欠かせない鉄分の上手な摂り方をお話します。
■レース前の食事として活用できるローディングとは?
「ローディング」とは、「ためる」ということ。
つまりパフォーマンスアップのために身体に栄養素などをためることを「○○ローディング」と呼んでいます。
ローディングにはいくつか種類がありますが、マラソンランナーに活用できるものとして、「カーボローディング」と「ウォーターローディング」があります。
●カーボローディング(グリコーゲンローディング)
「カーボローディング」は、カーボ(糖質)をローディング(ためる)する栄養摂取法です。
マラソンなどの持久系競技の「レース前食」では多くのランナーが取り入れている食事方法で、「グリコーゲン(炭水化物)ローディング」とも呼ばれます。
試合3日前から試合当日にかけて、身体にエネルギーをためこむような食事をします。具体的には、エネルギーになりやすい糖質を多く含むものを多く摂るようにし、試合当日の食事はほぼ糖質というような内容にかえるのです。
糖質を多く含むものには、ごはんやパスタ、うどん、パンなどの主食や芋類、果物、そしてはちみつなどがあります。おにぎりとうどん、パンとパスタのように主食を2品にしたり、デザートに団子やカステラを食べる、果物とはちみつをつかったスムージーを飲むなどして、複数の種類からエネルギーを補給していきます。
それによって試合前までに身体にグリコーゲン(糖質)が貯えられ、レース時にはこの貯えが多いほど疲労なく走れることにつながるのです。
カーボローディングを取り入れたおすすめレシピはこちらでもご紹介しています。
・持久力アップ!カーボローディングを食事に取り入れフルマラソン完走
●ウォーターローディング
「ウォーターローディング」は、暑い時期にぜひ取り入れていただきたい栄養摂取法です。
水分摂取は普段から意識されている方も多いかと思いますが、試合前日は特に意識をして、水分を多く取り体内にためこむようにします。ただし、水だけが多くなると水中毒やナトリウム不足になりやすいので、体内に水分が保持されやすくなるよう、スポーツドリンクなどナトリウムを含んだ飲料水を取るようにするとよいでしょう。翌日のレースで脱水状態になるのを防ぐことにつながります。
■サブ4を目指すなら普段の練習時の食事も大事 鉄分補充も!
サブ4のためには「普段の練習食」も非常に大切です。
ただ、レース前の食事は意識するものの、普段の食事にはそこまで意識がむかない、面倒で継続できない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも、「普段の練習食」がおろそかになってしまうと、身体の土台が作れないために痛みやケガの原因になったり、疲労がとれない、貧血……といった状態に陥ります。そうなるとサブ4どころか、完走するのさえ難しくなってしまうのです。
まずは難しく考えすぎず、コツをおさえて習慣にしてしまいましょう。
まずは筋肉や血液、骨など身体の土台を作り、回復を促す「タンパク質」を摂りましょう。
タンパク質は、①肉、②魚介類、③卵、④乳製品、⑤豆類に多く含まれます。
さらにランナーの場合はぜひ「鉄分」も意識しましょう。
ご存じのように、貧血になるとパフォーマンスは低下しますが、貧血の手前の状態(体内に貯えられた鉄分が少ない状態)でも疲れやすくなり、効率よく練習はできなくなります。
鉄分は、成人の人間の体内には約3gから5g程度と、わずかしか存在しないのですが、これが身体のすみずみまで酸素を運ぶ血液のヘモグロビン(赤血球)を作る材料になります。ですから、鉄分が不足すると酸素が運ばれにくくなり、呼吸をしても息苦しさを感じたり疲れやすくなってしまい、思うように走れなくなってしまいます。
さらに、鉄分は発汗で失われ、さらには身体への吸収率が低い栄養素なので、効率よく食べることが大切なのです。
鉄分は主に、レバーや牛肉、納豆、豆乳、小松菜、ほうれん草、卵などに含まれます。レバーなど動物性の食品に含まれる鉄分は「ヘム鉄」、納豆などの植物性に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」とよばれるもので、吸収はヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも5~6倍も高くなります。とはいえ、毎日レバーや牛肉を食べることはハードルが高いのではないでしょうか。
そこで、毎日の食事に納豆やおひたし(小松菜、ほうれん草)を取り入れて、時々焼き鳥(レバー)やステーキ(牛肉)を取るのはどうでしょうか。また黒すりごまをこれらの料理に取り入れて、おひたしを胡麻あえにしたり、ごはんにかけたり、バターと混ぜてパンにぬるなどして摂ればさらに鉄分の補給ができます。
また非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収しやすくなります。ほうれん草などにはビタミンCが含まれるので、例えば朝ごはんは、卵(生卵、目玉焼きなど日替わりでもOK)と納豆とほうれん草の胡麻あえ(作り置きができます!)を必ず取ることをルーティンにすれば、タンパク質や鉄分はしっかり補給ができます。
パンの場合は、豆乳と卵を使ったフレンチトーストにして、さらにきなこや黒すりごまをかけたものを取れば、こちらも鉄分やタンパク質が摂れます。
あなたのライフスタイルにあわせて、朝ごはんはタンパク質と鉄分が摂れるもので決めてしまうと楽ではないでしょうか。
実際にトップアスリートの場合も、朝ごはんは固定してルーティンにすることで継続しやすく、さらに毎朝同じものを食べていることでその日の体調がわかりやすくなったりもします。
■鉄分を簡単に摂るために、携帯しやすいQBBベビーチーズを活用!
食事でサブ4を達成するために必須のタンパク質と鉄分を意識できたら、補食でもこれらを取り入れましょう。
ランナーにとって、補食は小腹がすいたから取るものではなく、適切な補食は身体強化には欠かせないものと考えるべきです。
もしかしたら、練習でエネルギーを使うので補食は甘いもの(バナナ、カステラ、菓子パン、チョコレートなど)を取られている方もいるかもしれません。でも今回説明してきたように、「普段の練習食」に加えて補食でもタンパク質と鉄分も意識することがパフォーマンスアップにつながるのです。
タンパク質と鉄分を効率的に摂取するには、チーズが非常に便利です。中でもプロセスチーズは保存性と携帯性がバツグンで、練習の合間にサッと食べられるQBBベビーチーズをぜひ活用したいところです。
そこで、おすすめしたいのが鉄分強化型のQBBのおいしく健康プラスベビーチーズ 『チーズDE鉄分』です。
個包装されているため取り扱いやすく、1個(13.5g)で1日に必要な鉄分と必須栄養素の葉酸を1/4も摂れるスグレモノです。練習の際に持ち歩けば、休憩時に手軽に食べることができますので、習慣づけて身体づくりをサポートしましょう。
さらにチーズの良い点は、発汗で失われる塩分も摂れること。マラソンランナーにとってぴったりの栄養補助食品として、ぜひ『チーズDE鉄分』を活用していただきたいものです。
もちろん、普段の食事にもとりいれて、そのまま食べたり、カットしてサラダにかけたり、ごはんと混ぜたりするのもおすすめです。おにぎりの具としても使いやすくて便利です。
QBBベビーチーズ 商品ラインナップ
https://www.qbb.co.jp/babycheese/lineup
マラソンランナーとしての身体作りには、日々の積み重ねが大切です。ぜひ毎日QBBベビーチーズを食べて身体を強化し、サブ4達成を目指しましょう。
<参考文献>
厚生労働省e-ヘルスネット:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
ILS株式会社:
http://www.ils.co.jp/functionalfoods/product/hemeiron/
「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」令和元年12月
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
<ライタープロフィール>
川端理香(かわばた りか)
管理栄養士、昭和女子大学非常勤講師
元JOC強化スタッフ。日本代表やJリーグプロサッカーチーム、Vリーグバレーボール、Bリーグバスケットボール、プロ野球、プロゴルフなど、多くのプロや代表などのトップアスリートをサポート。
主な著書には「筋肉の栄養学(朝日新書)」「強い体を作る!スープとおにぎり(世界文化社)」「ジュニアアスリートの栄養食事学(ソーテック社)」「野菜の教科書(宝島社)」など多数。一般を対象にした講演などの食育活動や執筆、レシピ開発、企業の栄養アドバイザーも務める。
https://www.qbb.co.jp/athleterecipe/column
https://www.qbb.co.jp/products/detail/view_express_entity/1662