過ぎゆく日々の早さに驚いています。

　ついこの間、新生活の話をしていた気がするのに、もう10月。
テレサ・テンさんの名曲ばりに『時の流れに身をまかせ』すぎている間に、初々しかった新入生はすっかり逞しくなり、体もなんだか大きくなって眩しいです。

　思えば、毎年、この時期は、いろんな大会結果が浮き彫りになり始めることもあり、優勝を争う高揚感や、残留争いに巻き込まれているプレッシャーと戦う選手たちに独特の緊張感を感じ取っていました。それに伴い寮の雰囲気が週ごとに目まぐるしく変わっていくのもこの時期ならでは。
　私自身は普段、そこまで彼らの『結果』を細かくチェックしていたわけではないですが、チームの成績はリビングに置かれているテレビを見れば一目瞭然でした。
　というのも、チーム状況がいい時はサッカー番組や国内外の試合映像が流れていて、自然とみんなでサッカー談義をしていたし、逆にあまりいろんなことがうまくいっていない時は、バラエティ番組で現実逃避をしていたから(笑)。

　もっとも、結果がどうであれ、寮母である私からサッカーについて尋ねることはほぼありませんでした。彼らがリラックスできる空間を壊さないのも寮母の役目だと考えていたからです。
　もちろん、元気がない時はつい話し掛けたくもなりますが、そこはグッと我慢して「たくさん笑ってプレッシャーは吹き飛ばせ！」「今は頑張りどきだ！」などと念を送るのみ。それが届いていたのかは謎ですが(笑)。

　そんな寮の雰囲気づくりにおいて、10月のハロウィンはかなり効果的な一大イベントだった…と言いたいところですが、

実は私、ハロウィンが大の苦手です。

　理由は自分でもよくわかっていませんが、今の若者たちのように仮装をして盛り上がることが小っ恥ずかしくてどうもできません(笑)。なので、残念ながら寮でもハロウィンイベントは開催したことがありませんでした。なんなら、ハロウィンの準備かと間違われるほどの大量のカボチャが寮に山積みなることもありましたが、カボチャをくり抜くことも、帽子を被せることもせず、ひたすらいろんな料理に変えていっていました。

　実際、ハロウィンは苦手でも、秋らしい暖色系の食材が増えるこの時期は、毎年、秋の到来を感じながら料理をすることが楽しみの１つです。特に、色が濃くなって山吹色に変化したカボチャは秋の食材の代表格で、この時期はびっくりするくらい安価になるのも嬉しいところ。

そんな秋によく作るのが秋野菜のソテー。

　カボチャと同様、キノコ類もこの時期はお安く手に入りますし、冷凍することでさらに栄養価が上がるので、まとめ買いして冷凍保存しておくことも多いです。季節の野菜は本当に素材の味がとても濃くてジューシーなので、シンプルにバターで炒めるだけでも美味しいですし、今回のレシピのようにベーコンやさつまいも、椎茸、マッシュルームなどと一緒に炒めてお皿に盛り付け、食べる直前に熱々のチーズフォンデュをかけて食べるのもお勧めです。

　また、少しずつ冬の気配も感じ始めるせいかホワイトソースも恋しくなる季節なので、炒めた秋野菜にホワイトソースとチーズをかけてオーブンで焼けばグラタンにもアレンジできます。といっても、いつまでたっても夏の暑さに粘られまくり、秋すらなかなかやってこない今日この頃ですが…(笑)。

★番外編・ズボラさんに朗報！
　簡単・美味しいホワイトソースの作り方はこちら▼
スポーツ料理研究家・村野明子さんの思ひでごはん～番外編・ズボラさんに朗報！ 簡単・美味しいホワイトソース～ | QBBのおいしい話

ー村野明子さんの思ひでレシピ

秋野菜のフォンデュがけレンジ用ふぉんじゅ亭を、肉や魚、野菜などお好きな食材にソースとしてかけるだけで、ちょっと豪華な一皿が手軽に楽しめます。

詳しいレシピはこちら▼
レシピ詳細 | 秋野菜のフォンデュがけ | Rokko Butter Co.,Ltd. (qbb.co.jp)

＜柴田麗／管理栄養士からのアドバイス＞

●かぼちゃは免疫機能の維持にも必要。

かぼちゃは、エネルギー源となる炭水化物(糖質)や抗酸化作用が高いβカロテン、ビタミンEが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、目を正常に働かせるために重要な役割をしています。ビタミンEは、細胞を活性酸素から守る働きをしていますので、免疫機能を維持するためにも必要な栄養素です。

●きのこは骨の形成に欠かせない栄養素。

きのこに含まれるビタミンDは骨の形成に欠かせない栄養素です。骨の主材料は牛乳・乳製品、小魚、色の濃い野菜に含まれるカルシウムですが、その吸収を促進する役割をしているのがビタミンDです。また近年は免疫機能の維持や筋疲労の回復にも関係しているという報告もありますので、意識して取り入れてみましょう。