スポーツ料理研究家・村野明子さんの思ひでごはん~お菓子づくりが苦手でも作れるスイーツ。~

2024.05.1

こう見えて…いや、そう見えているかもしれませんが、私はスイーツづくりが苦手です。

 というのも、『計量』が得意じゃないからです。これまで、自分が料理をするときも基本的には計量をしたことがなくほぼ目分量。やればできないこともないですが、計っているうちに何をどれだけ入れたかわからなくなってしまうし、そもそも面倒くさがり屋なのでやりません。仕事でレシピを提出しなければいけない時はスタッフにも助けてもらってなんとか数字を出しますが、それ以外は自分の舌と感覚を頼りに料理を完成させます。

 そのため『計量』が不可欠なスイーツづくりはいつも人任せ。今、私が経営しているサンデーマンデーキッチンで出しているスイーツも、専門の担当者が作ってくれていますし、寮母をしていた時も5月5日は子供の日だからお菓子を作ろう! なんて発想はなく「柏餅を買ってきたよー」がお決まりでした。

 

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 もっとも、そんなことはつゆ知らず、寮母をしていたときはよくユース選手に「お菓子の作り方を教えて!」とせがまれました。しかも、私が「お菓子は作れない!」と突っぱねても、3月14日のホワイトデーが近づく頃になると、2人、3人と人数が増え、最後は5人くらいで束になってかかってこられたことも。結果、断りきれず、期間限定のスイーツ部を結成し、何を作ったら喜んでもらえるのか、どんな見た目だとウケがいいのかを真剣に話し合ったりもしました。

 もちろんそれは、将来はパティシエになりたいからスイーツづくりを学びたい! 的な志の高い話ではなく「ホワイトデーのお返しに、手づくりのお菓子を渡して驚かせたい」という淡い恋心から。そんな彼らの学校でモテたい、好きな女の子を振り向かせたいという切実な思いに打たれ「よし! わかった! 君たちの思いに応えて人肌脱いでやろう!」と仕方なく重い腰を上げていた次第です。

 と、偉そうに書いてはみたものの、計量のできない私が彼らのリクエストに応えられるはずもなく…。結局、市販のチョコレートを買ってきて、溶かし、丸め、甘くないココアパウダーをまぶして、終わり。見た目は高級感あるトリュフのように仕上がっていたとはいえ、心の中では「これ、教えなくてもできるよね」と思いながら、彼らの甘酸っぱい青春を一緒に楽しませてもらっていました。その手づくりチョコの効果があったのかは記憶が定かでないですが、頑張った割には大してドラマチックな報告がなかったことを思うと…チョコほど甘い結末ではなかったのかも知れません(笑)。

 

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 あれから月日が過ぎ、世の中には簡単なお菓子作りのキットなるものが登場したり、簡単ながらとても美味しくできるという素敵なレシピを目にするようになりました。ですが、相変わらず私のスイーツづくりの腕前には成長がなく…にもかかわらず、仕事柄、例えば、親子料理教室のような依頼を受け、打ち合わせを重ねるうちに「お子様も一緒に作れるスイーツも一品加えて欲しい」などとハードルの高いリクエストをいただいて顔面蒼白になることもあります。

 そんな時には決まって、先に書いた淡いチョコづくりを思い出し「実は計量が苦手なんですよー」と言って逃げようとするのですが、なかなか信じてもらえずで…。「幼稚園児のお子様が対象なので、本当に簡単に作れるもので大丈夫ですから」と、またしても推しに負けて作ってみたら、とても評判が良かったというのが今回のレシピで紹介させていただいた『お子様と一緒に作ろうグラノーラ』です。

 

 といっても、レシピとして紹介するのがおこがましいほど、簡単に仕上がる1品で、完全に六甲バターさんのチーズデザートの美味しさに助けられて成り立っています。以前、このコラムでも『美味しい+美味しい=美味しいの法則』という持論を展開させていただきましたが、このレシピもまさにその発想から生まれました。チーズデザートはそのままでいただいてもとても美味しいですが、そこにいつもとは違う見た目や、満足感を出し、かつデザート感をアップさせてみた次第です。耐熱ボウルに入れて電子レンジで加熱したチーズデザートにグラノーラを混ぜ、丸めて冷やせば完成です。

 あまりにも簡単すぎるので小学生以上のお子様には物足りないはずですが、3〜4歳くらいの小さなお子様と一緒に、お菓子づくりを楽しむ、その体験を共有して笑顔になるにはもってこいのレシピです。今回はチーズデザートメロンを使用しましたが、フルーツ系のチーズデザートならどれでも美味しくいただけます。

 1つ、注意点があるとしたら、出来たてはグラノーラのサクサクした食感が楽しめるのですが、時間が経つほど、それがなくなりしっとりした食感になること。それも味としては全然悪くないのですが、私としてはサクサクした食感を楽しめる状態で食べていただきたいので、食べる直前に作る、くらいでちょうどいいと思います。あとは、子供が作ってくれたという嬉しい魔法が、何倍にも美味しさをアップしてくれるので、そのプライスレスな体験を含めてお楽しみください。

ー村野明子さんの思ひでレシピ

お子様と一緒に作ろう!チーズグラノーラ

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チーズデザートの優しく香るメロンフレーバーとザクザク食感のグラノーラがよく合います。他のフルーツ系チーズデザートに変更してもお楽しみいただけます!
詳しいレシピはこちら▼
レシピ詳細 | お子様と一緒に作ろう!チーズグラノーラ | Rokko Butter Co.,Ltd. (qbb.co.jp)

<柴田麗/管理栄養士からのアドバイス>

●食生活にあったルールを決めてお菓子を食べましょう。

一般的にお菓子の栄養は、炭水化物(糖質)と脂質の割合が多く占められています。お菓子を間食にすることが習慣になるとこれらの栄養素でお腹がいっぱいになり、食事量が減るため、本来1日に必要な栄養素が不足する傾向が続きます。お菓子は嗜好品に分類される時もある楽しみの1つでもあります。自分の食生活にあった、ルールを考えるといいですね。

 

●グラノーラの栄養素。

グラノーラはコーンフレークやミューズリーと同じシリアル食品の1つです。主材料は米やオーツ麦で、ナッツ類などをシロップなどにからめて焼いています。素材により栄養成分は異なりますが、糖質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが含まれている物が多く、牛乳・乳製品をかけて食べるとカルシウムやたんぱく質をプラスすることができます。

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